総合内科専門医として全身を診ます

からだの不調や健康診断の異常など、健康にかかわる心配事を詳しく伺って、病気かどうかを見定めます。ご自身のことやご家族のこと、気軽に話せるかかりつけ医とお考えください。

複数の症状があるときや、臓器が特定できない症状がある場合に大病院へ行くと何科にかかってよいか迷ってしまうことがあると思います。総合内科ではまずは診療を行い、総合内科で完結できる病気であれば検査、治療まで行います。高度な専門医療を必要とされる場合には、連携した専門医や基幹病院、大学病院へ紹介させていただきます。

また定期的に専門施設へ通院中の患者さんであっても、連携して日々の通院にご利用いただくことが可能ですし、高齢化に伴い複数の疾患を持つ患者様にも、可能な限り総合内科で対応します。疾患合併による弊害、お薬の相互作用等も検討します。

具体的には総合内科専門医として、急性疾患から高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、痛風(高尿酸血症)の生活習慣病、甲状腺疾患などの内分泌疾患、花粉症、蕁麻疹などのアレルギー疾患、骨粗鬆症、認知症など幅広く診療しております。

総合内科専門医とは内科診療を幅広くかつ専門的に行うことのできる医師に与えられる資格で、内科標榜医師の約25%しか保有していません。

生活習慣病

過食、運動不足、喫煙や飲酒、睡眠不足や不規則な生活といった生活習慣によって発症・進行する慢性疾患の総称です。主な生活習慣病には、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)などがあります。
ほとんどの生活習慣病は早期の自覚症状に乏しいのですが、一般的な健康診断で早期発見が可能です。

当院では総合内科専門医が丁寧に診察して生活習慣病の早期発見、治療に取り組んでおり、認知症の診療も行っております。ご高齢で複数の内科疾患をお持ちであっても、かかりつけ医として安心して相談いただくことができます。

高血圧

高血圧とは血圧が高い状態が続いてしまう病気です。
繰り返し何度も測っても血圧が正常よりも高い場合を高血圧症とし、診察室血圧で最高血圧140mmHg以上及び最低血圧90mmHg以上であれば、高血圧症と診断します。

血管の壁は、本来は弾力性があるのですが、高血圧状態が長く続くと、血管が常に張り詰めた状態になってしまい、次第に厚くかつ硬くなっていきます。これが、高血圧症による動脈硬化で、この動脈硬化が脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、心筋梗塞など生命に関わる合併症を発症させるリスクを高めます。特に日本人は、高血圧から脳梗塞や脳出血を発症する人が、欧米人に比べて格段に多いのが現状です。
また最近の研究で、診察室で測定する血圧に加えて家庭で測定する血圧が、特に臓器障害や脳心血管イベントの発症などの重症度に関わっていることがわかったので血圧計を購入して家庭血圧を測定しましょう。

・・血圧を測る際の注意・・

  • 血圧計は誤差が出やすい手首で測るタイプではなく、腕で測るタイプを使いましょう。
  • 朝夜の1日2回の測定、できれば2回ずつ測定して記載してください。
  • 測定前には必ず1~2分、話さず安静にしてから測定します。
  • 朝は起床後1時間以内、排尿後、朝食の前、お薬を飲む前に測りましょう。
    夜は寝る前に測りましょう。

脂質異常症

脂質異常症(高脂血症)というのは、血液中の脂質、具体的には「コレステロール」や「中性脂肪(トリグリセライドなど)」の濃度が慢性的に高い状態のことです。

脂質異常症には、大きく分けて次の3つのタイプがあります。
高LDLコレステロール血症(いわゆる悪玉コレステロールが高い状態)
低HDLコレステロール血症(いわゆる善玉コレステロールが低い状態)
高トリグリセライド(TG)血症

脂質異常症を放置すると、増えた脂質がどんどん血管の内側に溜まって「動脈硬化」を促進してしまい、ついには心筋梗塞や脳梗塞を招くなど、命や生活の質に関わる病気を引き起こしてしまう恐れがあります。
また、高血圧などと同様に自覚症状が無いため、健康診断などの機会を利用して、早い段階で見つけることが大切です。

・・脂質異常症の治療・・

脂質異常症の治療の基本は、生活習慣の改善です。生活習慣改善の主な内容は、禁煙、栄養バランスのとれた食生活、適正体重の維持、適度な運動などです。
生活習慣の改善を行ったにもかかわらずコントロール不良な場合は、薬物療法の適応となります。
また生活習慣の改善は血中脂質を下げるだけでなく、動脈硬化の進行を防止します。

痛風(高尿酸血症)

痛風(高尿酸血症)は、なんとなく足が痛くなる発作というイメージの方も多いのではないでしょうか。尿酸というのは、食物にも含まれるプリン体が体内で変化してできる物質です。通常は尿中に排泄されて体内に蓄積されるのは少量です。しかし、尿酸が多く作られたり、尿中に出る量が少なくなると、体内に蓄積される尿酸が多くなり、『高尿酸血症』という状態になります。その後、体内に蓄積された尿酸が足の関節に結晶として集まり、関節が炎症を起こします。このときに強烈な痛みが発生し、これを『痛風発作』といいます。

・・痛風(高尿酸血症)の治療・・

痛風発作を発症してしまうと、数日間激しい痛みと腫れが続きます。痛風発作を発症してしまったら痛み止めを内服し、痛みが引くのを待つしかありません。そのため、痛風発作を発症しないように事前に予防することが大事になります。
すわなち尿酸をなるべく蓄積させないことです。尿酸の元になるプリン体の多い食事は控えることがとても重要です。プリン体の多い食べ物は、お酒(ビールが有名ですね)、肉類(レバー)、魚介(干物)が有名です。また水分をあまり取らない人は脱水になりやすく、高尿酸血症になりやすい傾向があります。

生活習慣を見直して、尿酸値を上げないような生活を心掛けましょう。食生活も改善しつつ、それでも尿酸値が高い状態が続く場合は尿酸を下げる薬も検討しましょう。